ぶるじょわ
ぶるじょわの統率者戦 Deep! 「1対1統率者戦:ティタニア」
やぁ、ぶるじょわだ。ゴミの雪崩に襲われたり牛の死体を投げこまれたりしていたらかなり間が開いてしまった。申し訳ない。さて、今回はいくらか時間はたってしまったがテーロスぶりに神々が収録されたアモンケットが発売、ということで先月からマジックオンラインでの正式サポートが始まった1vs1統率者戦の話をしよう。
1対1統率者戦: 禁止カード(2017/6/22時点)
マナ加速
- 《Black Lotus》
- 《チャネル/Channel》
- 《Fastbond》
- 《ガイアの揺籃の地/Gaea’s Cradle》
- 《魔力の墓所/Mana Crypt》
- 《魔力の櫃/Mana Vault》
- 《Mishra’s Workshop》
- 《Mox Emerald》
- 《Mox Jet》
- 《Mox Pearl》
- 《Mox Ruby》
- 《Mox Sapphire》
- 《太陽の指輪/Sol Ring》
- 《トレイリアのアカデミー/Tolarian Academy》
コンボ補助
- 《Bazaar of Baghdad》
- 《最後の審判/Doomsday》
- 《納墓/Entomb》
- 《食物連鎖/Food Chain》
- 《けちな贈り物/Gifts Ungiven》
- 《隠遁ドルイド/Hermit Druid》
- 《変幻の大男/Protean Hulk》
- 《適者生存/Survival of the Fittest》
- 《Time Vault》
- 《修繕/Tinker》
- 《ヨーグモスの取り引き/Yawgmoth’s Bargain》
抑圧的な統率者
- 《アーカム・ダグソン/Arcum Dagsson》
- 《陰謀団の先手ブレイズ/Braids, Cabal Minion》
- 《浄火の戦術家、デリーヴィー/Derevi, Empyrial Tactician》
- 《トレストの密偵長、エドリック/Edric, Spymaster of Trest》
- 《上位の空民、エラヨウ/Erayo, Soratami Ascendant》
- 《グリセルブランド/Griselbrand》
- 《ラノワールの使者ロフェロス/Rofellos, Llanowar Emissary》
- 《放浪の吟遊詩人、イーサーン/Yisan, the Wanderer Bard》
- 《結界師ズアー/Zur the Enchanter》
その他
- 《Ancestral Recall》
- 《基本に帰れ/Back to Basics》
- 《天秤/Balance》
- 《時を越えた探索/Dig Through Time》
- 《謙虚/Humility》
- 《カラカス/Karakas》
- 《Library of Alexandria》
- 《Mana Drain》
- 《精神錯乱/Mind Twist》
- 《Moat》
- 《自然の秩序/Natural Order》
- 《ネクロポーテンス/Necropotence》
- 《ドルイドの誓い/Oath of Druids》
- 《セラの高位僧/Serra Ascendant》
- 《露天鉱床/Strip Mine》
- 《The Tabernacle at Pendrell Vale》
- 《Time Walk》
- 《宝船の巡航/Treasure Cruise》
多人数配慮
- 《生命の律動/Biorhythm》
- 《限りある資源/Limited Resources》
- 《絵描きの召使い/Painter’s Servant》
- 《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》
- 《企業秘密/Trade Secrets》
保身
冒頭でも触れたが世の中に面白いおもちゃが溢れていたためこの記事の公開は予定よりも大分遅れてしまった。すると当然僕が怒られる以外にも問題が生じてしまうわけで、不幸なことに某日本最大手店舗のプロの方の書かれた記事と紹介する統率者が被ってしまった。幸いデッキの方向性はそれなりに異なっていたので、向こうの方がマジック的に強そうだけどこんなんもあるんだねーぐらいのあれで読んでもらえると嬉しい。俺は巨大資本と権威に弱いのでいくらでも保険をかけるぞ。
■1vs1統率者のゲーム性
デッキの紹介に移る前に1vs1統率者戦のゲーム性を軽く確認しておこう。僅かな5-0リストと前身であるデュエルコマンダーからの推測になるのでひょっとすると大きく間違っているかもしれないが、このフォーマットには有力なアーキタイプがおおざっぱにわけて4種類存在する。
1つ目は《聖トラフトの霊》や《戦争のアスラ、ジェナーラ》などの軽くて打点の高い、コストに青マナを含むクリーチャーを統率者に据えたクロックパーミッションだ。レガシーをプレイしたことのあるプレーヤーなら一度は経験したことがあるであろう、《目くらまし》や《意志の力》のような打消し呪文だけ引いてクリーチャーを引かない、逆に打消しをなにも引かずに《秘密を掘り下げる者》が片っ端から除去されてしまった、などの負け筋も統率者領域からクロックを確実にプレイできる1vs1統率者戦なら無縁なのが嬉しい。
2つ目は打消しとコントール奪取呪文が入った青を含むコントロールデッキだ。いつもの統率者戦やキューブドラフトなどで使われるたびにカードパワー高すぎだろ!と怒っていた《不実》や《袖の下》のようなカードが打消しのバックアップのもと延々と飛んでくる。クロックパーミッションではないため、アドバンテージをとれるクリーチャーが統率者に選ばれることが多いのが特徴だ。
クロックパーミ、コントロールと来たら当然3つ目はコンボデッキだ。例にもれずこのアーキタイプでも青を含む統率者が用いられることが多い。やはり1対1のMTGではドローと打消しが強いのだ。殴るのにも守るのにも向いてなさそうだが、コンボパーツやコンボ補助にはなりそうな雰囲気の統率者が見えたら何らかの即死コンボや《引き裂かれし永劫、エムラクール》のコストが踏み倒されることを警戒すべきだろう。
さて、ここまで概ね青を含むアーキタイプを3つ紹介してきた。青ばっかじゃねーか!と言いたくなるだろうが本当に青ばっかなので仕方ない。似たようなカードプールのレガシーも青いデッキが多いのでまぁそういうことなんだろう。それと3つのアーキタイプとは書いたものの、99種類もカードを使えるフォーマットなので、《聖トラフトの霊》で殴りつつ突然のメンドクセェ!《変身》!《引き裂かれし永劫、エムラクール》!みたいなデッキや、盤面とるまではコントロールして勝ち手段は《壊死のウーズ》コンボな《擬態の原形質》などアーキタイプの合いの子のようなデッキリストも多く存在する。なんにせよ青いからね。
最後のアーキタイプは緑の入ったマナ加速に主体を置いたデッキだ。ようやく青が関係ないアーキタイプを紹介することができた。1vs1統率者戦ではデュエルコマンダー同様に《太陽の指輪》や《魔力の墓所》のような強力なマナアーティファクトがある程度制限されているため、緑だけが十分な量のマナ加速を確保できる色なのだ。新旧エルドラージ+《原始のタイタン》+マナ加速のような構成が一般的だろうか。
まぁ、こんなところだろう。繰り返しになるがまだまだ始まったばかりのフォーマットなのでこれからどうなるかはわからないが、初期ライフ30だった頃のデュエルコマンダーの歴史をなぞるならば、概ねこんな感じの青vs緑の要素が強いレガシーっぽい何かぐらいのゲームになるはずだ。
■《アルゴスの庇護者、ティタニア》
さて、いい加減デッキの解説にうつろう。今回紹介するデッキはデュエルコマンダーの大会でも上位入賞の常連の《アルゴスの庇護者、ティタニア》だ。色々な組み方ができる統率者だが、今回は5/3のエレメンタルトークンで対戦相手を素早く殴りきることを目標にデッキを組んでみたいと思う。ビッグマナも良いがやはり我々隠遁ドルイド生まれむかつき育ち地元の世界喰らいのドラゴンだいたい友達なEDHプレイヤー。いち早くオールインしてゲームを終わらせたいのだ。
マナ加速
緑を選んだからにはマナ加速を入れない理由はほぼない。土地とシナジーのあるティタニアなら尚更だ。《不屈の自然》とその亜種は全て採用することにしよう。《北方行》のために《冠雪の森》を買いそろえることで覚悟を見せていけ。
ランパンシリーズだけでは1ターン目が暇になってしまうので1ターン目にプレイできるマナ加速もほぼすべて入れていいだろう。大体これで20枚程度2マナ以下のマナ加速を確保することができた。
エレメンタル発射装置
マナ加速を確保したら次はティタニアの能力で大量の5/3エレメンタルを産み出すべく自分の土地を破壊するためのカードだ。自分のターンに土地をすべて5/3エレメンタルにしたら《神の怒り》を打たれて全てを失いました!なんてことになったら悲しいので相手のエンド前にエレメンタルをつくれる、インスタントタイミングで土地を生贄にできるカードを採用すべきだろう。
巷のティタニアでよく見かけるこの2枚はとりあえず採用し、《Zuran Orb》はともかく、《緑の太陽の頂点》や《俗世の教示者》など《森を護る者》をサーチする手段はそれなりにあるので、それもある程度採用することにしよう。
加えてEDH恒例の名前の違う類似品を必死に探すあれだ。有用な能力を持ったランドをサーチするために特殊地形サーチはある程度いれることになるので、墓地に送る量が少なくても《焦土》はいれておいて損はないだろう。更に土地を墓地に送れるカードを追加しようとすると《毒吐き蜘蛛》のようなよくわからないカードが入ってきてしまうので、この辺りでやめておくのがよさそうだ。
青ぶっ殺すマン
繰り返しになるが、1vs1統率者戦には青いデッキが多い。となればサイドボードがない以上メインに対策カードを入れておくべきだろう。せっかくの機会だし無難な定番のカードの他にもやりすぎなカードを採用しておこう。人生で《津波》をプレイする機会はあまりに少ない。
このあたりで4~5ターン目ぐらいにティタニアから大量のエレメンタルを発射するのに必要なカードは大分揃ったはずだ。後はサーチ先の充実と、無難あるいは好みのカードをいれるだけだ。
書き忘れたが、今回のデッキリストは紙のカードで1vs1統率者戦を行うことを想定したデッキなので、一部MOでは実装されていないカードが入っている。そこは適当に置き換えてもらうか、調布のカードショップで行われているという噂の紙のカードを用いた1vs1統率者戦大会にでも参加してもらえれば幸いだ(露骨な宣伝)
(※編集)6月24日、ENNDAL GAMESでは1対1統率者戦の大会が開催されますよ!みなさま是非ご参加くださいね!